私は早く仕上げなくては書き終えることが出来ないので、とにかく思い立ったら仕上げるまでノンストップで書き続ける。その後余力があったら資料(図書館の本)を読んで、補足と文化や歴史の間違いを正す形を取っている。
 
 で、余力があったので、インドスチュワーデスと英国のパイロットの恋を書いた話の仕上げに、インドと英国の本を借りて読もうと思った。
 多すぎたので借り切れず、インドの本から。
 
 三冊、八時間ぶっ続けで読んだ。あと五冊ほど流し読んだ。
 ヒンドゥーでは11億人のうちの15%を占める征服民バラモン、クシャトリア、ヴィシュヌが未だにそれぞれ政界(法曹界)、軍事、経済を牛耳り、8億人以上の奴隷階級の元の原住民の人々を飢餓死状態で搾取し続けている。
 シュードラとか不可触民とか女性を夫が焼き殺すダウリー殺人、酷くて凹んだ。
 しかも普通のインド経済について書かれた本の著者は、皆日本人で恵まれた人々なため、皆上級カーストバラモンからヴィシュヌとしか付き合ってないため、こうした現状は全く無知な本ばっかだった。
 一冊だけ、自分達はゴミ扱いされる奴隷ではなく「人間なんだ」と”目覚め”エリートとなった不可触民達は、自分たちの同胞を目覚めさせんと戦っている、これに取材したインドの本あり。雑なインタビューではあるが、他の本はインド人口の85%を占めるの不可触民と隷属カーストの人々を全く無視している(と言わざるを得ないような感じ)のでもっと雑なので許せる。
 
 ・・・・私の話の中のインド人女性はヒンドゥーだが「多少目覚めている」という風に書いた。目覚めた女性は美しいし。
 でも色々間違いや補足必要なところがある、と分かった。ううむ。隷属カースト(不可触民ではない)の女性なので、もうちょい描写に工夫が必要だなあ。書けるかな。官能なのでそれを壊さない程度に・・・・。
 もし本気でもっと食い込みたいなら別の話にするしかないものを、やり過ぎちゃいそうだなあ。
 
 インドは深いので全部もう一度読み直して(十冊)、英国の本も読んで(五冊)、パイロットやスチュワーデスの本(一冊ずつ)も読んで、一度頭の中で知識として熟成させてから、小説を推敲しつつやるべき。
 しかし情熱が続くか分からないので、読破しつつって形が一番確実なんだよなー。
 
 とりあえず一番覚えてる二冊。『ダウリーと戦い続けて〜インドの女性と結婚持参金』(つげ書房新社)/『不可触民と現代インド 』(新書) 山際 素男 (著)