憎悪小説の冠
とりあえず、一つ。
姉弟のマフィア話について内容を話していたら、
「恋愛でなく、憎悪小説か。新しいね!」
って言われて目が開けた。嬉しかった。
そうか、これは憎悪小説なんだ。ピカレスクであることは言うまでも無く!
才能があって強い個性を持ち、強靭な精神と肉体を持ち合わせる姉弟。
ファミリーとして、マフィオーソとマフィオセッタとして運命付けられた男女。
彼らが、血塗られた青春を紡ぐ話。
弟はマフィアのドンを目指し、姉は女であるがゆえにマフィア構成員にはなれないがスティッダ(有力マフィアの周りにいて仕事を引き受ける、マフィアに似た組織でありながら、より武装しており、オメルタのようなルールや拘束の無いギャング集団)での地位を獲得する。
マフィアに詳しい人なら分かると思うが、かつて八十年代、一世を風靡し敗退していった、新編成カモッラのクートロ・ファミリーにいた姉と弟が反目し合うような話(この姉弟はお互いに協力し合いながら新興マフィアを起こし、近親相姦の噂もあったような仲良しだった。姉は「氷の瞳」と呼ばれ、弟の陰でカモッラを統率し、シチリアとナポリのマフィア顔役が一堂に会した和平協議会の席にも弟の代理として紅一点出席した。とはいえ、彼らを追った捜査官らによると、自分を神と呼んでいた弟がただ一人恐れていたのは姉だったとか。ホント、事実は小説よりも、スゴイ・・・・ああん素敵)
男同士でも良かったけど、男女って言うと恋愛か官能か、くっついたり別れたりしかないなんて、アリエナイ。