現代日本の傭兵稼業

 ・・・・といっても、外資系企業戦士とか、自衛隊出身の国際警備業とかいう特殊な仕事についてでは、アリマセン。
 
 漫画ベルセルクや、中世のように傭兵が一般的な職だったことを、現代日本に置き換えると、という意味で考えた場合、現代日本の傭兵、それはナイトワーク!!!!
 
 
 
 私は先日、何日かナイトワークの世界を垣間見たのですが、ガッツそっくりの男を発見しました。
 面接に行ったランパブの薄暗い奥の部屋に座っていて、心底ビビリました。
 
「ヤクザの店だ! やばいやばいやばいて! ホールスタッフとしてきたのに、このままランパブ嬢に落とされ、そのうえ風俗に売られるー!」
 
 わたし、終わった・・・・
 
 って思いました。
 でも、彼は(二人いたけど)ガタイが良くて、コワモテで、無口で、でも女の子には無害・・・・というような、まさにガッツタイプ。
 店長ではなく、お触りなしのランパブの用心棒でした。
 数日しかいない私にも、顔を合わせると仏頂面ながらお辞儀してくれました。
 ガタイがよくても、用心棒って店の地位的には低いですね。
(時代劇だと「先生!」とか呼ばれてるけど、実際は本当に傭兵なので、1店長、2客、3主任、4女の子たち、・・・・6用心棒・・・・なカンジ。女の子を怖がらせてはいけないんだろうなぁ)
 
 ちなみに主任はジュドータイプでした。
 店長はオヤジでしたが、グリフィスだったらおもろいのに、と思いました。
 
 これでパラレル、私、書ける。
 いや、むしろオリジナルで書くべきか。マフィアの棲む街みたいな。
 
 さて、何がどう傭兵かって言うとですね。
 (ちなみにランパブ嬢は高級娼婦です)
 
・大金が動き稼げるが将来の保証は何もない、
・ヤクザやら賄賂とも縁が切れない割合危険な仕事、
・生き延びるには嘘もつくし、汚いこともやらなくちゃ、
・とにかく体力勝負!、
・大抵の場合学のない人間がなるもの(私を面接した主任は、頭自体は悪くないしカッコイイし愛想もいいけど、簿記検定の名前も知らなかった・・・・愕然)
 
 などといったことが上げられますが、それらを振り切ってダントツに肌身で感じたことは。
 
・生物としての強さ、精気、のし上がりたいもしくは生き延びようという強い意志
 
 を感じたから。
 
 まず顔が、用心棒も主任も、美醜よりも何よりも、左右対称。顎ががっしりしている。
 目の中の、光が違う。
 肉体はがっしりしているけど肥満じゃなく、骨が太い。体が細くても、背筋がびしっとしてて、鋼のよう。
 そして、明らかに、健康で生命力が強そう、という強い印象を受ける。
 
 この肉体的特長に尽きます。
 今の日本では珍しいくらい、「肉体が整ってる」(モデルのように美しいのではなく、別の次元での強さ)んです、皆さん。
 今、日本で地震なんかが起きたら弱肉強食になるだろうけど、実際自分を鍛えるような激しい運動を生活に取り入れている人間か、ナイトワークの人間が一番生き残る、と思いました。
 
 あ、ちなみに私はランパブ嬢になったわけじゃなく、純粋にキャッシャーとホール担当でした。
 安全な店でしたが、マジでこの世界、男も女も関係ないっす。
 女傭兵キャスカも、普通に、いけます。ホールには男女差別も区別もアリマセン。
 強ければ、認められますね、うん。